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2004年9月13日 笠ガ岳
新穂高岳温泉(6:18)〜笠新道登山口(7:05)〜杓子平(9:41-58)〜稜線分岐(10:57-11:10) 〜笠ガ岳山荘(12:01-40)〜笠ガ岳(12:51)〜槍見温泉(17:05)
新平湯温泉での宴会ついでに笠ガ岳に登った。ついでとはいえ、ずっと登りたかった特別な山だ。あの山の頂きから槍、穂高のスカイラインをなぞってみたいと想い続けていた。西穂から槍までの縦走中、ずっと背中から見守っていてくれた山だ。
12日、昼前に名古屋を出発、下山予定地のクリヤ谷登山口の下見をしてから、福地温泉の日帰り湯「昔話の里」に立寄り、5時ころ新平湯の「ガーデンホテル焼岳」に到着。業界の団体一泊宴会旅行なのだが、13日は山に登りたいからと一人だけ単独別行動。「ガーデンホテル焼岳」はまさしく団体様御用達の宴会ホテル、大浴場に、コンパニオン付きカラオケ宴会、2次会後のラーメン屋まで宴会団体を満足させる設備とサービスは十分に整っている。しかし、当然のこと登山客へのサービスにはあまり慣れていない。宴会中に仲居さんに朝早く出るので、朝食を一人分だけ弁当に替えてくれるよう頼んだら、できるかどうか分からない、と困った様子だった。結局、おにぎりと漬け物でよければということで用意してもらったが、それで十分、ありがとう。 翌朝、5:15起床、朝早くから目覚ましを鳴らされて、同室者はさぞ迷惑だっただろう。新穂高温泉の村営無料駐車場に車を置き、身支度を整え、おにぎりを一つ食べる。駐車場から左俣林道に向かう途中、吐き気がしてきてバスターミナルのトイレで吐く。曇天、蒲田川の橋から笠の山頂の方を見上げるが、ガスに遮られ見えない。単調な林道を道幅いっぱいジグザグを切りながらバスターミナルから45分くらいで笠新道の登り口に。今日は不調だ、昨夜2次会までつき合ったのが原因だろう。コンパニオンが少しばかり可愛かったから仕方がない。笠新道の取りつきから笠ガ岳までの標高差は約1900M、鈴鹿並の急登が続く。登りはじめて、すぐに右膝に違和感を感じる。杓子平に乗越す寸前、振返ると厚い雲が割れ、灰色の空間に一瞬、穂高の峰々のシルエットが浮かんだ。この山行き一度だけの邂逅。その直後、オコジョが登山道を横切った。杓子平からはハイ松帯に変わった。11時過ぎようやく弓折岳から笠ガ岳への稜線に、メロンパンを食べる。右膝が痛い、ここからはストックを頼りにする。草黄葉で黄色に霞む播隆平を見下ろしながら、稜線分岐から50分ほどで笠ガ岳山荘に。小屋に入ると静まりかえっている、中に声をかけビールとおでんを注文する。下山時間、新穂高温泉7時間、槍見温泉7時間30分と張紙がしてある。そんなに時間をかけたらヘッデンのお世話になりかねない。
山荘から10分ほどで笠ガ岳の三角点に、展望は閉ざされているが、ついにこの山の頂きに立つことができた。しかも独り占め、後は槍見温泉目指してひたすら下るだけだ。しかし、この下りは、かなり膝にこたえた。クリヤの頭を越すと道は笹に所々おおわれ、笹の根元を踏みつけながら踏み跡をたどることに。膝をかばいながらのためか、バランスを崩して何度も尻もちをつく。それにしても荒れている、台風のせいか樹木が何本も根こそぎ倒れている。笠ガ岳山荘には、クリヤ谷道は現在問題なく通れます、みたいな張紙もあったがとても整備されているとはいえない。一時期廃道になっていた上、利用する登山者も少ないとあっては仕方のないことか。長い長い下りが続く。ようやくクリヤ谷の徒渉に差し掛かる。錫杖上部の奇景が辟易した気分を僅かになごませてくれる。右岸に道が変わり、遠く眼下に蒲田川に架かる中尾温泉口の橋が見える。まだあるのか、左足を地面に置くたび膝がきしむ。槍見館が見えたころには、半身後ろ向きで、山側斜面にストック突き刺しながらの不格好な歩行体勢になってしまった。斜面に正対して膝をおろすと痛みがはしる。5時過ぎなんとか中尾高原口のバス停に下りきる。バスに乗り、新穂高温泉バスターミナルで下車、村営駐車場に帰着。この日は、中尾温泉のかみたから荘に泊まり、ゆっくり温泉につかった。
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