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  2004年9月3日   御在所 藤内壁一の壁

    

            

 ステラ・アルピーノは名古屋の長者町繊維問屋街にある。いわゆる登山用品店のプロショップだ。以前から存在は知っていたがプロショップというのは、一般の登山愛好家には敷き居が高すぎて、店の中に入るのには勇気がいる。勇気をふるって実際に店に入ってみると、親しみやすい店長の人柄のせいか、すぐに馴染むことができた。時々通ううちにH氏と知り合った。H氏は19歳からクライミングを始め、定年後の今も現役クライマーだ。いっぺん教えたるは、ということで、今回一の壁に。初クライミングは2年前のスクールでやはり一の壁だったが、その時は穂高連峰縦走に備え、高度感に慣れておくことが目的だった。今回は、自分にクライミングを始めるセンスが、有るのか無いのかを確かめるつもりだったが・・・。

 日向小屋でH氏のお仲間二人と合流、お二人とも還暦を過ぎているとのこと。藤内沢から一の壁へ。まずは2ルートから、H氏がするすると上がって行く、まるでスパイダーマンだと感心しながらロープを送りだす。すぐに上から声がかかる、「解除、上がって」。ええっ、まだ何も教えてもらって無いのに〜、と思いつつ這い上がる。次に3ルート。それから1ルートわきの岩場で、基本練習、ともかくやらせておいてから基本を指導するということだったのか、さすがにH氏は初心者の教え方を心得てみえる。55歳から岩登りを始めたというお仲間二人のペアは、一の壁までのアプローチでは、へろへろ状態だったが、ゲレンデに到着したとたん、クライマーに変身。果敢に岩壁を攀じる姿は、やはり六十を過ぎているとは見えない。この日は、4ルート5本、指導していただいたが、ほとんど引っぱり上げてもらう状態だった。

 H氏とお仲間3人は最後に競技会ルートをああだ、こうだと言いながら攀じ登り、僕は彼等を眺めていた。ああ、こういう感じで幾つになっても山と向き合っていけたらいいものだろう。H氏に多謝。

   

 写真   競技会ルートを攀じるH氏       

        

      

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