天気予報は昼から雨。今日は迷わず松山谷から鎌ガ岳に。昼までには下りられるだろう。6:40、雨乞岳の稲ケ谷登山口に車を置いて出発。空はまだ薄曇りだが、すでに雨風が吹き出している。野洲川と松ケ谷の出合までは省略。前回は野洲川と稲ケ谷の出合から一つ目の堰堤の次ぎの出合左俣を松山谷と思い込み野洲川本流に入りこんでしまった。今日はその時のリベンジだ。野洲川と松ケ谷の出合から一旦巻道に入り二つ目の堰堤を巻き、沢に下りると数分で松ケ谷と松山谷の出合に。左俣が松山谷で、右俣をそのまま進めばニゴリ谷、ロクロ谷の出合だ。松山谷に入り5分ほどで20mほどの大滝に。この滝を見ただけでも松山谷に来て良かったなという感じ。右から高巻く。滝上部には、さらに10m、数mの滝が何段にも構えていてなかなか絵になっている。スケールは小さいが花崗岩質の沢が続き、時折狭い廊下やギザ段のナメ滝が現れ退屈しない。こじんまりとした渓流美を堪能しながら沢通しに進む。美しい谷だ。谷の中流あたりで10mのナメ滝に。滝を見上げていると小さな枯葉がひらひら舞い落ちてきて左の肩にとまった。左から巻く。左からのガレ沢を見送った所で等分の二俣に。右の沢に少し入りコンパスを見ると南にふりすぎてるような気がする。戻って左俣に。窯跡を過ぎたところで、5mほどの廊下の壁に突き当たった。左からよじ登る。沢は段々と細流となりガレと草つきの広々としたルンゼに出た。このルンゼから支尾根に取りつき西鎌尾根に出るのが一般的のようだが、右からルンゼに流れこむ小さな支沢から直接西鎌尾根に取りつくことにする。ルンゼ右の4mほどの垂直の壁を左から巻き支沢に入る。沢はV字状で幅が狭く、細かい礫岩が詰まっている。傾斜があり足下が崩れやすい。両岸が狭窄しているため落石があっても逃げられそうにない。適当なところで右手の斜面に取りつく。木の根を掴んでの急登だ、息が上がる。最近はこれをしないと山に登った気がしない。
8:31西鎌尾根。尾根に出ると強い風にさらされた。南斜面に退避して休憩。ビールを飲む。雨がぱらつき出す。ガスがだんだん濃くなってきた。尾根に戻ると方角が分らなくなった。右手に鎌尾根を見ながら進めば鎌ガ岳に行き着くはずなのだが、ガスでなにも見えない。僕の体内コンパスはかなり鈍い、コンパスで確かめ東進する。小ピークを乗越したところで花崗岩が風化し、エッジが切立ったキレット出た。ここは前にも渡ったことがある。1年前、鎌尾根と勘違いしてこの西鎌尾根に入り込んでしまった時だ。短いが両側が鋭く切れ落ちている。馬のりになって四つん這いになって渡る。お股がこすれて痛い。崩れそうで恐い。なんとか渡りきりほっと一息。「馬のりキレット」と命名する。ピークをもう一つ乗越し、鎌ガ岳南峰の急斜面に取りつく。ザレの脇を急登し、鎌ガ岳南峰に到着。9:30、鎌ガ岳。雨はあいかわらず、ぱらついているが大したことはない。ガスもいくぶん薄くなってきた。頂上一人占めかと思ったら、何人かが鎖場から上がってきた。帰るとするか。武平峠に下る。途中何人もすれ違った。こんな日でも山に来るとは皆さんご苦労さまです。10人程のグループがザックを降ろし一列縦隊でカッパに着替えている。すり抜けるのに苦労する。30分程で武平峠に。スカイラインに降りて武平トンネルに入る。トンネルの中まで霧が立ちこめている。3、4分程入ったところで目についた看板をなにげなく見ると、←三重県・滋賀県→と書かれている。ええっ、逆行してる〜っ。武平峠を三重県側に降りたつもりが、はじめから滋賀県側に降りていたのだ。やっぱり、僕の体内コンパスはだいぶ狂っているみたいだ。トンネルを逆戻りして滋賀県側のスカイラインに出る。自転車を武平峠の駐車場にデポしとけばよかった。退屈な舗装道歩き。歩くとやたら空缶やコンビニ袋のゴミが目につく。ヘアピンを2、3カ所ショートカットして、10:39稲ケ谷登山口に帰着。こんなに早く山行を切り上げたのは久しぶりだ。ちょっと物足りないけど、この天気ではしかたないか。でも松山谷は本当に静かで美しい谷だったし、馬のりキレットも1年ぶりに楽しめたしで、短いながらも納得の山行ができた。この時間なら希望荘で生ビールも楽しめそうだ。
写真 上 松山谷入渓直後20mの滝の上部
中 ギザ段のナメ滝
下 西鎌尾根の馬のりキレット
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